21世紀末、最高の文明を誇る世界。 その文明社会の陰の礎となり、人知れず世界の闇に存在する異形、《魔》と呼ばれる存在と戦い続けてきた来た者達がいた。 卓越した戦闘技能を以って《魔》と戦い退ける者、《退魔師》と呼ばれる彼等を纏め上げる一族に生まれ、その長たる総帥となる宿命を背負った少年、華神京也。 しかし、京也は、その宿命に縛られる事を厭い、未だ自らの責務を果す覚悟を持てずにいた。 そんな、京也に対し、彼の武道の師である榊和泉を始めとする一族一党の者達の多くは理解を示し、その支えとなる事を望んでいた。 自らの宿命を受け入れられず、そして、その責務の重さに心惑う京也の心には、嘗て、突然の別離をもって失った存在への愛憎が大きな陰として今も残っていた。 自らの存在に課せられた宿命に惑う京也を嘲笑うが如く、彼の前に一族と因縁の深き宿敵、世界に混乱を齎す存在たる秘密結社の刺客が現れる。 その存在が操る《流血の邪神》の力に苦しむ京也の想いが、永き封印にその身を縛られし特異の存在《戦女神・マナ・フィースマーテ》を解き放つ。 その邂逅こそが、京也と《マナ》の運命の物語の始まりであった。

2008年8月13日水曜日

ある冒険者の追想 ~中編~

 決断を実行に移した俺達の行動に、陰に隠れていた魔物達の一部が動いた。
 しかし、幸いにもそれは『一部』である。
 その大半を振り切りながら、俺とスィーナはひたすら走った。
「良し! 森が切れた!」
 俺は、窮地の脱出口を見付け歓声を洩らす。
 しかし、そこに至る為には、尚もしつこく付いて来る敵を退ける必要があった。
「仕方が無い。遣るぞ、スィーナ!」
『はい、マスター!』
 俺は、直ぐ後ろを付いてきたスィーナに告げて、疾駆する身体の勢いが止まると同時に振り返る。
 そして、スィーナを背中に庇う形で、得物である剣を引き抜いた。
 敵の数は三匹。
 何れも同種族で、獣がごっちゃ混ぜになった醜怪な姿を持つ《妖獣》の類いであった。
『ギゥェー!』
『グィゲェー!』
 その醜悪な姿に似つかわしい耳障りな妖獣達の奇声に、俺は、思わず顔をしかめる。
 その隙を衝くように、敵の一匹が襲い掛かって来た。
『危ない、マスター!』
 スィーナの警告の叫びに応えるように、俺は、手にした剣で相手の躯を薙ぎ払う。
 確かな手応えを感じた俺の目の前で、返り討ちになった敵が地面を転がった。
「流石に一撃で終わりという訳にはいかないか・・・」
 相手の生命力の高さに舌を巻きながらも、俺は、目の前の敵が恐れるに値しない事を感じていた。
「スィーナ、何時もの通り支援のみで大丈夫だ」
『はい、マスター。了解しました』
 俺の言葉に含まれる余裕から、状況の危険性が低い事を察したスィーナは、返事をして指示の通りに支援の態勢で構える。
「取り敢えず、一匹ずつ確実に仕留めて行くしかないな」
 俺は、そう判断すると、先ず手負いの一匹を相手として狙いを定めた。
『ギィーグゲァーッ!』
 手負いである一匹が上げた奇声に反応して、残る無傷の二匹が前に躍り出た。
「成る程、そう簡単には遣らせてはくれないか」
 連携の構えを示した敵の姿に、俺は、気を引き締めるように武器である剣を構え直した。
 俺は正三角形を描くような陣形を取る妖獣達と睨み合う様に対峙する。
『《戦女神の加護》!』
 スィーナは、対象者の傷を癒すと共に戦闘能力を高める《魔導》を発動させ、それを俺に施した。
「ありがとう、スィーナ」
 万全の態勢となった俺の反応に、妖獣達は警戒を強めると共に、何時でも襲いかかれるよう低い姿勢で身構える。
 それに対し俺も警戒心を新たにした。
「(一対一なら、恐れるに足りない相手だが、同時に二匹、三匹となると油断はできないな)」
 相手の動きに気を付けつつ、如何動くかを考える俺を嘲笑うように、前衛の二匹が先に動いた。
「来る!」
 俺は、ほぼ同時に迫り来る敵の攻撃に対処する術を図るべく、その動きを注視した。
 しかし、次の瞬間、それが失策である事を思い知らされる。
「くっ!」
 妖獣達は、二匹が共に俺の横を擦り抜けるように走り、更には、残る一匹も動きを見せた。
「始めから俺ではなく、スィーナを狙っていたのか!」
 気付いた時には既に遅く、先に動いた二匹がスィーナへと、そして、残りの一匹が俺へと襲い掛かる。
「スィーナ、逃げろ!」
『《猛ける氷牙》!』
 焦りながらも迫り来た敵の攻撃を剣で受け止めた俺の叫びに応えるように、スィーナは、冴えを以って響く《力導く言葉》を紡いでいた。
 発動と同時に生まれた氷の杭が楔となって、二匹の躯へと刺さる。
 そして、打ち込まれた氷の杭は、そこに宿す冷気の魔力で相手の動きを封じ込めた。
『マスター、今です! 止めを!』
 スィーナの言葉に応えて、俺は、素早く身体を翻す。
「《烈風の乱斬舞》!」
 俺は、《力持つ真名》を気合いに代えて、スィーナに退けられた二匹を切り伏せた。
『《煌めく雷撃》!』
 スィーナによって再び紡がれた《力導く言葉》の攻撃魔法が、残る一匹を捉える。
 躯の痺れに地面をのたうち転げる妖獣。
「はっ!」
 短い気合いの息と共に振り下ろされた俺の剣が、最後の敵の生命を絶った。
「終わったな」
『やりましたね、マスター!』
 塵となって消え去る妖獣達の屍を一瞥し、俺とスィーナは、勝利の余韻に浸る。
「しかし、スィーナ、何時の間にあれ程の攻撃魔法を会得したんだ?」
 俺の知る限り、スィーナが使える攻撃魔法は初歩の初歩レベルだった筈である。
『はい、この前、親切な《魔司》さんと出遭って、軽く指導して貰いましたです』 
 嬉しそうに応えるスィーナ。
 そして、その口からは、更に驚く言葉が続けられた。
『何時までもマスターに護って貰うばかりのワタシでは駄目なのです。これからは、もっともっと頑張って、マスターのお役に立てるワタシになるのです』
「スィーナ、お前は今までだって、充分に役に立ってきたよ」
 健気な想いを示すスィーナの言葉に、俺は、偽らざる想いで応える。
『ワタシが強くなれば、マスターは、もっと強くなれます。だから、ワタシは頑張るのです』
「そうか、じゃ、俺ももっと頑張らなくちゃだな」
『はい、お互いにガンバです!』
 そんな遣り取りを交わし笑い合う俺とスィーナの背後で、その『異変』は現れた。
「!?」
『ッ!』
 背筋が凍りつく程に威圧的な波動を感じ、俺達は、互いに顔を見合わせる。
「危ない、スィーナ!」
 発したその言葉より先に、俺は、スィーナの身体を抱きかかえて跳んでいた。
 俺はスィーナの身体を両腕に包み込み、跳躍の勢いのままに大地を転げる。
 次の瞬間、それまで俺達がいた地面に、深い溝が穿たれた。
 大地に揉まれた身体の痛みを無視して、起き上がった俺の瞳に敵の姿が映る。
 それは、巨大な体躯を持つ正に異形と呼ぶのに相応しい獣だった。
 虎を思わせる胴体と四肢、背中には玉虫色の彩(いろどり)を放つ羽根が生え、頭は異彩の斑を持つ人間に似た形をしていた。
 そして、その容姿の中でも、最も異様であるのが血に餓えた者が持つ狂気の色を宿した双眸であった。
「(あれは、一体、何だ!)」
 俺は、目の前に現れたその存在に、魂の奥に在る恐怖心を震え上がらせていた。
『マスター!』
 スィーナの声で、俺は、恐れに魅入られていた心に正気を取り戻した。
「スィーナ、アレは危険すぎる! 逃げるぞ!」
 俺は本能が感じた危機感に従い、その場を退く事を素早く決断する。
『はい! 了解です、マスター!』
「先に行け、スィーナ!」
 俺は、武器である剣を腰の鞘から引き抜きながら、スィーナへと先に逃げるように促す。
『しかし、マスター・・・』
「良い、俺には構うな! 少しだけ時間稼ぎをしたら、直ぐに退く。行け、スィーナ!」
 躊躇うスィーナに少し強い口調で逃げるよう指示し、俺は、敵の動きを制するべく視線をやった。
『久しぶりの獲物。逃がすものか!』
「!?」
 俺は、違和の無い人語を口にする敵の姿に、少なからず驚かされた。
「・・・信じられない。まともに人間の言葉を話すのか・・・」
『そのような事で驚くとは、何たる無知蒙昧! 正に愚かしき獲物よ!』
 嘲りと侮蔑に満ちた眼差しを俺に向け、巨獣は笑い声である咆哮を上げた。
 その言葉に、俺は、目の前の獣が持つ知性の存在を感じ取る。
「如何やら、何があっても見逃す意志は無さそうだな」
『ふっ、分かりきった事を問うとは、愚の骨頂! 救い難き莫迦者よ!』
 その一つ一つの言葉に、巨獣が持つ頑迷なまでの尊大さが滲み出ていた。
「ああ、確かにこんな所を彷徨っている俺は愚かだが、その俺以上にお前は愚かだよ。お陰で、労無く十分な時間稼ぎができた」
 俺の言葉に違わず、期待通りにスィーナは既に逃げ切っていた。
 後は、自分の身を何とかすれば良いだけだった。
「では、そういう事だ!」
 俺は、言い放つと一気に駆け出した。
『逃がしはせん!! 《脳髄震わす烈波》!』
 巨獣が叫び放った咆哮は、衝撃波となって大地を薙ぎ震わせる。
「くっ!」
 その凄まじい威力の前に、俺は、凍りついたように身体の自由を奪われた。
『さあ、愚か者よ。我が血肉の糧となるが良い!』
 巨獣が再び咆え、身動きの出来ない俺を喰らうべく牙を剥く。
『《魂解き放つ爽歌の調べ》!』
「っ!」
 俺は、金縛りが解けるのを感じると同時に、敵の攻撃を回避する為に背後へと跳んだ
 正に間一髪で避けた身体に、巨獣が吐く息を感じる。
「スィーナ、何故、戻った」
 金縛りから解き放ってくれた相手の正体を知り、俺は、そう口にする事しか出来なかった。
『やはり、マスターを残して自分独り逃げる事は出来ません!』
 スィーナという存在が持つ忠義と礼節の篤さを思えば、それは当然の行動であった。
「・・・そうか、分かった。お前のお陰で、本当に助かったよ。こうなったら、なんとしても共に無事この窮地を脱するぞ、スィーナ!」
『はい、マスター!』
 スィーナの行動に勇気付けられたのは、事実であるが、目の前にある危険が減った訳ではなかった。
「敵はあの巨体だ、そうそう小回りも利かないだろう。一か八か二手に分かれて敵を攪乱しながら走るぞ!」
『了解です! 御武運を!』
 逃げるのに武運を祈るのも変だと思いながらも、俺はスィーナに同じ言葉を掛けて、走り出した。
『愚かな、逃がすものか!』
 俺達の行動を嘲って言い放ち、追撃の為に走り出す巨獣。
 しかし、俺の思惑通りその追走は、勢いに任せた暴走に過ぎなかった。
「後もう少しだ、頑張れ、スィーナ!」
『はい、マスター!』
 巨獣との間に十分な距離を稼ぎ、脱出口が見えた事に、俺もスィーナも安堵の笑みを浮かべる。
 後もう少しという時に、その存在達は、最悪のタイミングで現れた。
「ファーシィ、クィーサ、二人共逃げろ!」
 普段の経緯を考えれば、煩わしいとも感じさせられる相手達では在ったが、流石に危険を押し付ける訳にはいかず、俺は、簡潔な言葉で取るべき最良の行動を促す。
 しかし、それはこれまでの経験通り無意味な行為に終わった。
「あーら、『逃げろ』ですって、誰にモノを言っているのかしら、敵を前にして戦わずに逃げるなんて私の性分では無いわね」
「何を言っている。アレは普通に遣り合って如何にかなる程度の相手じゃない!」
 この遣り取りの間にも敵が間近へと迫っている事を考えると、自然に俺の口調は乱暴なモノになっていた。
『君子危うきに近寄らずです。ここは、勇気ある撤退をいたしましょうです』
「そうね、確かにそんな言葉が存在します。しかし、『虎穴にいらずんば虎児を得ず』とも言います。危険を冒さずして冒険者とは成り得ません。ここは勇気を持って戦いましょう、セティ様!」
・・・そして、貴女達はあの虎モドキの胃袋にでも飛び込む積りですか?
『勇気と無謀は違います。マスター、今日の危険を避けて、明日の困難に挑む事こそ真の勇気です』
・・・スィーナ、良い見解をありがとう。
「俺もスィーナの言葉に賛成だ。それにここでアレと遣り合うのはなんか凄く否な予感がする。だから、この場は大人しく退こう」
 自慢じゃないがこういう時に抱く俺の勘には、妙な的中率がある。
 予感が現実になる前に、撤退するのが賢明と思われた。
「臆病な事を言ってくれるわね。それでも《魔物を討つ虜刃》なんて異名を持つ冒険者なの! 私は誰が何と言おうとも退く気は無いわよ!」
「そうですね、貴方の事は、正直、見当はずれだったのかもしれません。私は戦うわよ、クィーサ」
 二人は俺を臆病だと笑うような視線を向けて、心外だと口にする。
『マスターを莫迦にしないで下さい! マスターは、貴方達の身を心配して言っているのです!』
 俺に代わって感情をぶつけるスィーナ。
 そこには、俺が今までに見た事が無い激しさが存在していた。
「スィーナ、ありがとう。だが、もう手遅れみたいだ」
・・・そして、済まない。
 俺は、怒りの収まらないスィーナの身体を宥めるようにして抱き締め、その手遅れとなった危険に巻き込んだ事を無言で詫びる。
「そうね、もうやるしかありません」
「だから、覚悟を決めなさい!」
 ファーシィとクィーサに促されるまでも無く、俺の覚悟は既に決まっていた。
 そう、スィーナを護る為にも、戦って敵を退ける以外の道は最早残されていなかった。

「《滅び導く熾光》!」
「《身魂惑わす光華》!」
 邪悪なる者を灰塵に帰する力。
 敵の心を幻惑に誘う力。
 ファーシィとクィーサの《力導く言葉》によって、二つの《神聖魔法》が完成する。
 愈々(いよいよ)、二人がその力を巨獣へとぶつけようとした瞬間、その闖入者は現れた。
「待って、撃つな!」
 それは、軽装に華美を過ぎる装身具の群を身に着けた一人の剣士。
「危険な事になるぞ!」
 巨獣と俺達の間に割って入った彼は、再び警告の言葉を口にして、魔導師二人を制止した。
 その彼を一瞥した二人は、一瞬だけ止まると、忠告を黙殺して、巨獣へと力を解き放つ。
「莫迦な真似を・・・!」
 そう口にした彼の表情にあったのは、悔恨と烈しい憤りであった。
 狙いに違わず巨獣の躯を捉えた魔力の光は、烈しく弾けて霧散する。
「効いて無い?」
「否、最悪の事態を招いてくれた。スィーナ、俺に《魂乱す酩酊》を頼む!」
『? はい!?』
 突然、名前を呼ばれた事以上に、彼が口にした要求に、スィーナは面食らっていた。
「ちょっと、貴方! 突然現れて、何をふざけているのよ!」
「ふざけているのは、どっちだ。お陰でこっちは恥の上塗りも必死だ。これ以上の問答は要らない。《神の御子姫》、主を護りたければ、俺を信じろ!」
 彼は、心に抱くその憤り以上の感情に耐えながら、真摯な眼差しでスィーナに命じていた。
『はい! 《魂乱す酩酊》!』
 彼の示す意志に圧されるように、スィーナは、《力導く言葉》を紡いだ。
 発動して生まれた魔力の光を受けて、剣士の身体に異変が現れる。
「助かった。約束通り、本気で遣ってやろう!」
 不敵な笑みを浮かべて言い放つ剣士の身体からは、烈しい闘氣が陽炎となって昇っていた。
『何奴かは知らぬが、獲物が増えるのは好ましい限りだ! 死ね!』
「黙れ、難訓の鬼畜! 大言は、この俺に掠り傷の一つでも負わせてからほざけ!」
 振り下ろされる巨獣の拳。
 剣士は、言い放つと同時に鞘から抜いた長剣の一振りで、それを弾き返した。
「温いな、本気を出せ! その程度では《死を狩る凶獣》の名が廃れるぞ!」
『ふんっ、面白い。我が名を知って怖れを抱かぬ人間が在るとは、興味深い! 望み通り、思う存分に狩ってくれるわ!』
 互いに奮い立つ両者の遣り取りに、俺を始めとするその場の全員が畏怖の感情を抱いていた。
「セティ、と言ったな。呆けてる暇は無い。そこの二人がかましてくれた失態のお陰で、この周りの妖獣共が全て見境無く襲い掛かってくるぞ。それに運が悪ければ、あの程度の『外道』とは違う化け物が現れるかもしれないからな」
「貴方は、先刻から何を言っているのですか? そもそも私たちの失態って如何いう意味ですか?」
 ファーシィの疑問は尤(もっと)もなモノだったが、それ自体が更なる失態であった。
「《凶獣》、奴の存在に刺激され怯え狂った獣達の本能は、見境無く全てに襲い掛かる。知らずに遣ったなんて言い訳は通用しない。俺はちゃんと警告したのに、お前達はそれを嘲笑って無視した訳だ。流石は、《秩序の王》と《力威の王》の懐刀、奴等に似てその己惚れに培われた傲慢さは度し難いな」
 その言葉と共に酷薄な笑みを浮かべてファーシィ達を一瞥した彼の瞳には、彼女達を見透かした先に在る者達への憎悪が宿っていた。
 それは、見る者の心を凍えさせる程に、暗く冷たい眼差しであった。
「来るぞ、セティ! スィーナ! こんな所で転ぶなよ!」
 俺達へと警戒を促す言葉を言い放つ彼の眼差しには、先刻に見せた冷酷さは無く、誇りに満ちた優しさすら感じさせる温もりが宿っていた。
・・・不思議な人間だ。
『マスター、敵に囲まれています! 気をつけてください!』
 スィーナの警告の言葉が、剣士の言葉と重なって、俺を動かす。
「ファーシィ! クィーサ! あの巨獣は、彼に任せて、俺達は奴らの相手をするぞ!」
 下手な手出しをすれば、反って彼の邪魔をする事になると判断し、俺は、周囲を取り囲むようにして現れた妖獣達と対峙する事を選んだ。

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